やばすぎる国道・418号
上の写真を見て、林道か名無しの道や登山道か何かだと思うかもしれない。
しかしこれは、国により主要道路に指定された(一応)現役の国道なのだ。徒歩用ではなく、四輪自動車が通行することを前提に作られたれっきとした道路である。
もちろん国道418号の全線がこのような悪路になっているわけではなく、林道かそれ未満のレベルの道路は距離にして約20キロで、国道418号の総延長約267キロの中では十分の一未満となっている。具体的には、福井県大野市から長野県飯田市までの全区間のなかで、岐阜県加茂郡八百津町にある丸山ダムから岐阜県恵那市の笠置ダムまでの区間だ。
一級河川・木曽川沿いを通るこの酷道区間は大型トラックの通れる舗装路から、軽自動車サイズでギリギリ、道路状況から言えばオフロードバイクでも厳しい程度まで極端だ。
本来、木曽川の谷底にあった旧道は、1951年に完成した丸山ダムにより沈んでしまった。その付替道路として建設されたこの国道418号も、丸山ダムの老朽化により現在建設中の新丸山ダムの完成によって水位がさらに上がり、沈むものと予想されている。2029年に完成予定の新丸山ダムの工事と並行して、もはや通行不能となった国道418号の付替道路として現道の数キロ北側の山間部を、高速道路のように巨大橋梁とトンネルで貫き通す国道新418号バイパスも建設が進んでいる。バイパス道路は2023年3月現在で開通率ほぼ50%といったところだろうか。
インターネットの酷道マニアによる情報では、年末ごろから新丸山ダムの関連工事で酷道区間でも工事が始まり、平日では今まで通行止めが実施されていなかった舗装道路区間でも工事による通行止めが始まったとのこと。
少し解説を挟んだが、今回私はこの激ヤバ国道を工事のないであろう日曜日に自転車で行けるところまで(結果から言えば最後まで行けたのだが)走破して来たので、レポートとして数回にかけてまとめていこうと思う。
一応注意として、この道路は一部区間を除いて「全面通行止め」が明示されており、一方はいつ落石が落ちてくるか分からない崖、もう一方は落ちたら山肌どころかダム湖に真っ逆さまという極めて危険な場所です。あくまで自己責任で、通行探検しましょう。
酷道区間を3つに分類する
距離にして約20キロ以上走行時間3時間超の長編になるため、道路の特徴から3つに記事を分けて紹介します。
①全線舗装区間(丸山ダム→県道分岐・通行止看板)
→こちら
丸山ダムにある付け替えバイパス国道418号からの旧道への入り口から、通行止めのと迂回を指示する標識のある県道分岐まで。
この区間は全線舗装とガードレールが設置されており一般の車が通行することができる。
②「八百津ダート」(県道分岐・通行止看板→八百津ゲート)
→まだです
続いて、県道分岐から二股トンネルを通って町道十日神楽線と合流する八百津ゲートまで。
こちらは分岐からしばらくは舗装されているものの、二股トンネルの手前から舗装が消え、路肩が一部崩壊し通行が困難な区間。通行止めだが看板の表示だけで自動車も入ろうと思えば通行可能。(なお、二股トンネル通過後しばらくで路面が崩壊している箇所があり実質通行不能となる)
③自動車走行不能区間(八百津ゲート→笠置ダム)
→まだです
最後に、ゲートが設置してある八百津ゲートから、林道合流地点を通って通行止め区間の東端である笠置ダムまで繋がる残りの区間。
この区間も全面通行止めに変わりはないのだが、両端が強固なゲートで守られているため、関係者以外の自動車や大きいバイクの侵入は物理的に不可能。上流の笠置ダムに近づくにつれて川幅が狭まりより急峻な地形に変化してくる。
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